ザルザクとデスレス
「EVE Online: Havoc」は、2023年におけるEVE Onlineの2つ目の大規模拡張コンテンツです。6月の「Viridian」の拡張コンテンツの時と同様、「フォーカス」シリーズでは、11月に公開される拡張コンテンツのより具体的な要素を見ていきます!
「Havoc」では、エンジェルカルテルまたはガリスタスの海賊勢力と連携し、主要国家の戦域に混乱をもたらすことができます。待望のエンジェルカルテル製タイタンを含む、新しいエンジェルとガリスタスの艦船が追加されます。さらに、「Viridian」で初登場したプレイヤーコーポレーションの強固な基盤を、コーポレーション・プロジェクトの強化やAIRオポチュニティーズなどでさらに拡大しています。
EVEファンフェス2023においては、これまでは未知の領域だった「ザルザク」という星系が開かれました。またこの星系は「デスレス・サークル」と呼ばれる反乱勢力が支配していることも明かされました。このようなストーリーが公開されたことによって、ザルザク星系から発生する今後の「海賊の反乱」が、帝国の領域における国家間戦争へと発展し、カプセラの皆さんはエンジェルカルテルとガリスタスに力を貸すことができます。この新しい宙域については本記事で詳しくお話しするほか、以下の動画や10月12日16時(UTC)に行われたCCP TV の配信でもご覧になれます。
覚醒しつつあるザルザク
「Havoc」拡張コンテンツでは、ニューエデンの物語の一部を進めるチャンスを活かして、ジョビ帝国に関するより多くのことが明かされました。「オペレーションEVE: Epiphany」のイベントにおいては、これまで隠されてきた古代ジョビ人のスターゲートを4つ見つけるという任務が、カプセラの皆さんに与えられました。そのスターゲートのいずれも、謎に包まれたザルザクの新しい星系に繋がっていたのです。ファンフェス2023においてそのスターゲートがカプセラの皆さんのために開かれ、デスレスという男が率いる、デスレス・サークルという闇の勢力が支配する放棄された太古のネクサスとして、ザルザクは突如ニューエデンの地図上に現れました。ザルザクの4つのジョビ人のゲートはカースとベナルのゼロセキュリティ宙域に通じているほか、ローセキュリティのアルサボイノンとターナーにも繋がっています。
謎についてお話しするなら、デスレス・サークルは現在、完全に謎に包まれています。デスレス・サークルは誰よりも先にザルザクにやって来て、かなりの間ここにおり、ジョビ人のスターゲートの使い方などのテクノロジーや、そこに何があるのか、基本的な理解をしているのは確かなようです。
ザルザクの中には、同星系を支配する海賊に関する興味深い背景がわかる、ジョビ人の遺物があります。そんな遺物の中にはジョビ人の作り上げた超巨大な建造物「フルクラム」もあります。デスレスはそこを基地としており、彼はより良い未来を約束し、帝国の目の届かない安全な場所を提供することで、エンジェルカルテルとガリスタスの海賊と手を組んでいます。
ザルザクの雰囲気はニューエデンの他の地域とは完全に異なります。ここはカプセラの皆さんが探索する全く新しい地となり、ジョビ帝国の影響があったあらゆるものから想定できる、太古かつ先進的な、完全に独自の環境も用意されています。見えるものは限られており、まだまだ多くのものは発見されなければなりません。この星系には惑星間艦艇キャスターの建造場があるほか、前述したフルクラム、そして船を傷つけないセーフゾーンに囲まれた4つのスターゲートがあります。ですが、セーフゾーンの外ではザルザクの過酷な環境がどんどん船体にダメージを与えるため、そこに出ると即座に代価を払うことになるでしょう。
今後ゲーム内の物語が発展していき、カプセラの皆さんもより多くのザルザクの秘密を解き明かすことができます。ザルザクを通してターナー、アルサボイノン、ベナル、カースが繋がることは、未来のニューエデンにおける戦術的機動の点においても、重大な意味をもつでしょう。
砂嵐の中心 – ザルザクのビジュアル
ザルザク星系のデザインとその雰囲気の考案においては、これまで誰も見たことがないようなものかつ、目を引くものを作ることが狙いでした。また、ここにボリュメトリック・クラウドの技術を取り込みたいとも考えていました。ザルザク星系の環境はこのゲームにおける大半の環境よりも明るくなっていますが、同時に混沌としていて、砂嵐の中心を連想させます。混沌として雲に満ちていながらも比較的明るい環境に巨大なシルエットを浮かべる建造物があることで、太古のジョビ人の地にふさわしい、もの暗いコントラストが生まれます。
ザルザク星系の独自の雰囲気は、艦船で探索するときにも感じられます。この星系の起源の謎は砂嵐の中を飛ぶような視覚的体験をもたらし、ここの危険な地域を避けることを余儀なくされます。また、超巨大なフルクラムの姿の一部を隠してしまいます。
ザルザクの物語と主題にぴったり合うように雰囲気を作り上げる必要があったのが、フルクラムの内部です。11月には、カプセラの皆さんはジョビのステーションとドッキングできます。そして、そこで目にするものの衝撃が、帝国の手の届かない安全な場所で海賊と力を合わせるという全体的なテーマに、更なるものを加えてくれるでしょう。
闇と混沌 – ザルザクのサウンドトラック
ザルザクのために作られたサウンドトラックは、同星系の混沌としたジョビの闇を感じさせてくれる、サウンドと音楽の中間となるような音を目指しています。音楽の主題と呼べるものも、ビートもリズムも、コード進行といったものもありません。あるのは流れ、進化し続ける質感であり、その音の中に共通のスレッドが保たれていますが、決して完全に同じように繰り返されることはありません。
何時間も耳にするかもしれない、ザルザクのような星系のためだけに作られた音楽においては、バリエーションが重要となります。ザルザクに入るたびに、決して完全に同じにはならない音楽を作るということは、この狙いを達成する挑戦の一つとなります。同じ音に感じるようなことがあっても、「音楽」の構成は常に変化しています。ここで重要となるのが音楽と、音楽の間のバランスです。
この音楽は背景にとどまり、SFXと融合します。これによって、何が音楽で、何がサウンドデザインなのか、曖昧になります。安全地帯と危険地帯の間では、些細でありながらもはっきりとした遷移が生まれるように、特別な注意が払われました。危険地帯において、警告するUIのようなサウンドとなるというより、「なにかがおかしい」という不気味なものを感じさせるようになっています。
ザルザクを危険で他とは違う、見知らぬ世界として表現するために音声とグラフィックがうまく調和しています。その一方で、新しい場所と太古の謎を探索するという驚きはうまく保たれています。
11月14日の「EVE Online: Havoc」のリリースまで開催されている「覚醒しつつあるザルザク」で、カプセラの皆さんはデスレスのために資源を集めて、海賊勢力のロイヤルティポイント(LP)トークンを受け取れます。これは貯めておくことも、新型海賊駆逐艦の設計図コピーとも交換できます。フルクラムもフル稼働に近づき、今後はより一層その全容を明らかにしていくでしょう! デスレスはジョビの技術とザルザク星系をさらに理解したいと考えているので、本拡張のリリース後には数多くの解くべき謎が出てくるでしょう。謎を解き明かそうとするデスレスとその海賊の仲間に手を貸し、今すぐこの冒険に出発しましょう!