抽出から生産へ
今年の7月、不足フェーズが終了し、第4四半期EVE Onlineが完全に再分配フェーズへ移行して、その後2022年に動的分配が行われるという発表を行いました。その発表では、特に以下の内容を紹介しました:
- 衛星鉱石とガス圧縮の登場により、新たに分離されたインダストリーへの変更がより円滑に進められるようになりました。
- 全採掘船へのバランス変更
- ガスとアイスに特化したカーゴホールドの追加
「New Dawn」アップデートの一環として、これまでに築かれてきた基盤が拡大され、上記の要点やその他を含んだ採掘やバランス変更に対する総合的なアップデートが実施される再分配フェーズへと完全に移行していきます。ここでの目標は、プレイヤーが資源を集めるための機会を増やし、効率的な生産ができるより良質なエージェンシーを提供して、資源の輸送を円滑に進めることです。また、これによってより明確な採掘の道の進行度の確認や、そのキャリアに特化すると選択したことに対する価値を加えることが可能となりました。
今回のアップデートではニューエデンにより多くの原料が導入され、ガス、アイスや衛星鉱石用の圧縮、採掘とクリスタル採掘のアップデート、そしてオルカやロークアルをはじめとする採掘船に対するバランス調整といった内容が含まれています。オルカとロークアルが最高の単独採掘プラットフォームであることはなくなりましたが、コマンドボーナスにはバフが与えられ、新しい役割も追加されました。
こちらと補足資料で紹介されている内容はすべて開発中のものであり、「トランキリティ」でのリリース前に変更が加えられる可能性があります。今回は大型アップデートであるため、皆さんからのフィードバックをお聞かせいただくことが必要不可欠です。本日以降、紹介された変更内容は「シンギュラリティ」のテストサーバーで利用可能となっています。カプセラの皆さんには是非変更内容を確認してもらい、公式フォーラムスレッドで意見交換をしていただけたらと思います。
ハイライト内容:
- 資源量の倍増
- アステロイドベルトにある鉱石
- 領有権の特異点でのオンバー、ケルナイトとクロカイトはすべて倍増されています
- アイスベルト(これまでの200%増加に加えて)
- ミコセロシン
- サイトセロシン
- フルライン
- 全衛星からの抽出率を倍増
- 特定の準キャピタルおよびキャピタル部品の要件となるPI資源を減少
- 戦艦やキャピタル建造で使用されているコア温度レギュレーター用の水を半減
- キャピタル部品生産で使用されるP4資源を大幅に減少
- 新しい特殊なガスとアイスホールドを次に追加:
- T1輸送艦
- 長距離フリゲート
- T1採掘艦
- T2特化型採掘艦
- 全特化型採掘艦のレジスタンスプロファイルを増加
- コベトアーとレトリーバーの基本HPを増加し、これらにミッドスロットを追加
- 全採掘艦および特化型採掘艦に新しいガス採取機を追加
- オルカ用に新しいコンパクトインダストリアルコアを追加
- 次に圧縮を追加:
- ミコセロシン
- サイトセロシン
- フルライン
- 衛星鉱石
- すべての再処理スキルを、19種類の個別スキルから6種類に集約
- 任意で最新カテゴリー(11,776,000スキルポイント)に再割り当てするために、最高13,568,000までのスキルポイントを返還
- また、削除されたスキルブック(インベントリにあるものとキャラクターに注入されたもの)の基本価格でISKも返還
- すべての採掘用クリスタルを以下のカテゴリーに集約:
- 一般的
- 珍しい
- 希少
- 高級
- アビサル
- メロコキサイト
- mining waste採掘廃棄物の導入
- 各採掘クリスタルに新たなバリエーションを追加
- 標準の採掘量
- より多い採掘量、より多い廃棄物、低い信頼性
- より少ない採掘量、非常に多い廃棄物、非常に低い信頼性
免責事項:最新スキルやモジュールに対するすべての名前はプレースホルダーであり、「トランキリティ」での配信前に更新されるものとします。
採掘廃棄物とリソース
このアップデートでは、ニューエデン全体で資源量が倍増されます。内容:
- アステロイドベルトにあるすべての鉱石量が倍増
- 全リソース特異点にあるすべての鉱石量が倍増
- すべてのアイス量が倍増(前回の200%増加に加えて)
- 領有権の特異点でのオンバー、ケルナイトとクロカイトはすべて倍増されており、メロコキサイトは20%増加(前回の200%増加に加えて)
- すべてのミコセロシンが倍増される一方、今年の始めに追加されたサイトの出現確率は減少しています
- すべてのサイトセロシンが倍増
- すべてのフルラインが倍増
- 衛星からの抽出率が倍増
- 衛星での抽出にかかる時間は以前と同じですが、破砕すると2倍の量の鉱石を得ることができます。展開時に進行中の(まだ破砕されていない)抽出物は、破砕されると2倍の採掘量になります
- R4衛星鉱石からすべての基本資源を取り除き、衛星から基本無機物を取り除く計画を終了
資源の倍増に加え、新しい「採掘廃棄物」メカニズムが導入されます。採掘廃棄物の導入により、採掘スキルを増やしたり、上位モジュールを使うことで廃棄物率を下げることができるなどのメリットが生まれました。また、廃棄物の増加を犠牲にして収穫量を増加させるアップデートされた採掘クリスタルを使って相手の資源を採掘するなど、新たなゲームプレイの選択肢も生まれました。採掘廃棄物の量は、採掘台帳で確認することができます。
この廃棄物機能を完遂させるために、いくつかの変更内容が追加されています:
- サイクルごとにリソースが宇宙の塵になる確率を示す、採掘廃棄率が追加されました。採掘廃棄物は、採掘量からでなく、アステロイドから出るようになっています。
- 実際に廃棄物となっている量を決めるため、採掘量に対しての乗数となる「採掘廃棄物乗数」が追加されました。さらに分かりやすく説明するために、以下の例をご覧ください:
採掘量 | 廃棄体積乗数 | 廃棄率 |
---|---|---|
1000 m3 | x1 | 100% |
アステロイドにあるブルーアイス残量(残数) | インベントリにあるブルーアイス | 喪失 | |
---|---|---|---|
初期状態: | 10 | 0 | 0 |
第1サイクル後: | 8 | 1 | 1 |
先に述べたように、モジュールによって属性が異なります。以下の表では、一部の例外(主に名前の付いたモジュール)を除き、それぞれのカテゴリーに対して予期される廃棄物関連の属性が示されています。
予期される廃棄体積乗数 | 予期される廃棄率 | |
---|---|---|
T1モジュール | 1 | 100% |
T2モジュール | 1 | 34% |
勢力モジュール | 0 | 0% |
T1ドローン | 1 | 100% |
T2ドローン | 1 | 100% |
採掘の大部分はT2モジュールを使用して行われていることを考慮し、ここでは全体の資源入手可能数に対する総合的な正味ブーストを表示しています。
圧縮
それでは、圧縮に対してどのような変更が加えられるのかを確認していくことにしましょう:
- 「無損失」圧縮ができる日々は、遠い昔の話となりました。これからは、資源を圧縮する際、処理中に一部の量が喪失される仕様となりました。
- ステーションで圧縮をする際は、圧縮している資源タイプにより異なる効率で行われることになります。ここでの例外は衛星資源の圧縮で、この圧縮は利用不可となります。圧縮のプロセスは瞬間的に行われますが、宇宙域での圧縮に比べると効率が下がります。圧縮効率は以下の通りです:
- 鉱石90%
- ガス90%
- アイス79%
- ロークアル、オルカおよびポーポイズは宇宙域での圧縮が可能となりますが、そのための専門モジュールが必要になります。ただし、宇宙域で衛星鉱石を圧縮することができるのはロークアルのみです。
- それぞれの圧縮モジュールは、各階層によって示されているdefined by its tier特定の資源グループのみを圧縮することができます。
- 全ガスタイプ(ミコ、サイト、フルライン)に対するガス圧縮モジュールが追加されました。
- 全衛星鉱石タイプに対する衛星鉱石圧縮モジュールが追加されました。衛星鉱石圧縮はロークアルに特有のものとなり、宙域のみで利用可能となります。
- 圧縮済みのタイプは、未圧縮のタイプと同じポーションサイズとなります。圧縮比は、2つのタイプの体積の差で計算できます。
- 既存の圧縮済みのタイプは、この変更により損失が発生しないように補償されます。
新しいモジュール
以下の圧縮モジュールが新登場しました:
- ロークアル用:
- 移動式鉱石圧縮モジュール
- 移動式衛星鉱石圧縮モジュール
- 移動式ガス圧縮モジュール
- 移動式アイス圧縮モジュール
- オルカとポーポイズ用:
- コンパクト移動式鉱石圧縮モジュール
- コンパクト移動式ガス圧縮モジュール
- コンパクト移動式アイス圧縮モジュール ロークアルモジュールはサイクルごとにより長い時間を要しますが、効率が上がっています(圧縮中に損失する資源が少なくなります)
コンパクトモジュールの時間は短くなっていますが、効率は下がっています。各圧縮モジュールは、いずれかの資源タイプをサポートすることができます。例:移動式アビサル鉱石圧縮ユニットは、アビサル鉱石タイプのみしか圧縮することができない。移動式の希少アイス圧縮ユニットは、希少アイスタイプしか圧縮することができない、など。T1対T2モジュール間でも、同様の範例が存在しています。T1モジュールはより高速ですが、T2モジュールより効率が下がります。モジュール統計の完全リストは、こちら hereでご覧いただけます。
仕組み圧縮モジュールを搭載している場合、適切な資源を「弾薬」としてモジュール内に装填して、起動させることができます。未圧縮タイプの「入力数」が消費され、圧縮済みタイプの「出力数」があなたの艦船の主なインベントリへと配送されます。資源を装填するには、圧縮モジュールを右クリックしてください。そうすると、メニューの一番上に、あなたのメインインベントリにある、このモジュールに適した資源がすべて表示されます。資源は艦船のメインインベントリからのみ装填可能です。
新しいモジュールの設計図は11月末までにリリースされますので、実際に圧縮に対する変更点が追加される前にインベントリが存在する可能性があります。
新しいスキル
新しいモジュールに対応するため、以下のスキルが追加されました:
- 移動式アステロイド鉱石圧縮
- T1移動式鉱石圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式アステロイド鉱石圧縮スペシャリゼーション
- T2移動式鉱石圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式アステロイド鉱石圧縮最適化
- 鉱石圧縮モジュールのサイクル時間を減少させます。
- 移動式衛星鉱石圧縮
- T1移動式衛星鉱石圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式衛星鉱石圧縮スペシャリゼーション
- T2移動式衛星鉱石圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式衛星鉱石圧縮最適化
- 衛星鉱石圧縮モジュールのサイクル時間を減少させます。
- 移動式ガス&アイス圧縮
- T1ガス&アイス圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式ガス&アイス圧縮スペシャリゼーション
- T2ガス&アイス圧縮モジュールの使用が可能になります。
- 移動式ガス&アイス圧縮最適化
- ガス&アイス圧縮モジュールのサイクル時間を減少させます。
すべての最新スキルは、11月末までにリリースされる予定です。
インダストリアルコア
インダストリアルコアがアップデートされ、ロークアルに対するサポート能力が増強しました。さらに、新しいコンパクトインダストリアルコアも登場し、オルカ用に利用可能となることになりました。
コンパクト種には、最新スキルである「コンパクト工業レコンフィグレーション」が必須となります。インダストリアルコアに対するこれらの変更点は、オルカとロークアル両方の役割をより強化するものとなり、採掘用フリートのサポート効果を高めるものとなります。ロークアル用に衛星鉱石圧縮が、ポーポイズとオルカ用にガス、アイスおよび通常鉱石圧縮が追加されたことにより、これらの役割がより強化されることになりました。これは今まで不可能となっていたものであり、この変更点が加えられることによって稼働実行時間が増加され、ガスや衛星鉱石の輸送がより簡単になりました。
詳細はこちらこちらhereからご覧ください。ご覧の通り、また前述のように、「ニューエデン」でのロークアルとオルカの役割が変更することになりました。オルカとロークアルの両方でのドローン採掘量が減少したため、オルカとロークアルで単独採掘をすることが適切ではなくなりました。ですが前述の通り、フリートのブーストや圧縮の両方を担い、支援的な採掘船として宇宙域での重要な役割を果たすことに変わりはありません。これはつまり、「ニューエデン」でのロークアルの普及に影響が及び、ロークアルに乗っていないすべての人にとって、優秀な採掘船と優秀な採掘支援船のバランスを取りながら採掘グループが良い結果を生み出しているようなシナリオを除き、より多くのことを意味します。
採掘用クリスタル
鉱石階級が追加されたことにより、単発の鉱石採掘用クリスタルが階級バージョンのクリスタルと入れ替えられることになりました。これはつまり、それぞれのクリスタルが対応する階級の鉱石すべてをサポートできるようになることを意味します。例:一般的な鉱石採掘用クリスタルは、すべての一般的な鉱石(ベルドスパー、スコダイト、パイロゼリーズおよびプラジオクレイス)に対してボーナスを提供します。同時に、前述のように各階級に対して異なる三種の採掘用クリスタルが利用可能になります:
- タイプA:標準の採掘量
- タイプB:より多い採掘量、より多い廃棄物、低い信頼性
- タイプC:より少ない採掘量、非常に多い廃棄物、非常に低い信頼性
既存のクリスタルのすべてが、属する階級次第でタイプAの同等物へ移行されることになります。詳細情報はこちらclick hereからご覧ください。
新しいスキル
鉱石階級の追加に伴い、再処理スキルにもアップデートが加えられました。単独の鉱石再処理スキルは、鉱石階級ごとの単独再処理スキルと入れ替えられます。例:ベルドスパー、スコダイト、パイロゼリーズおよびプラジオクレイスの処理スキルは、一般的な鉱石処理スキルと入れ替えられます。詳細はこちらの補足資料supporting documentでご覧頂くことができますが、簡単に説明すると次のようになります:プレイヤーの皆さんにはスキルポイントおよびスキルブックに対するISKコストが返還されることとなり、最新スキルを習得することに決めた場合は、最新スキルのトレーニング完了後に、未割り当てのスキルポイント約180万ポイントが残った状態になるということです。
さらに、ディープコア採掘スキルにもアップデートが施され、レベルごとのダメージ減少ボーナスの確率が、20%から10%へ変更となりました。
モジュール、ドローン&リグ
採掘艦と特化型採掘艦タイプに固有なガス採集モジュールの最新ラインも登場します。既存のガス採取機モジュールがガススクープへ名前変更となり、採掘機キーワードが採掘艦/特化型採掘艦装備に使用されるようになります。この件についても同様に、本アップデートの詳細はこちらhereからご覧いただけます。
艦船
採掘と輸送艦にバランス調整が加えられ、異なる艦船の役割/専門化の間の違いがより明確になりました。このバランス変更の重要なポイントは、特化型資源ホールドに対するアップデートです。これをいくつかの重要な調整点に要約しました:
特化型資源ホールド
特化型資源ホールドにアップデートが加えられました:
- 専門化鉱石ホールドは、圧縮鉱石を含むアステロイドと衛星鉱石をサポートします。
- 専門化ガスホールドは、圧縮ガス(ミコ、サイト、フルライン)を含むすべてのガスをサポートします。
- 専門化アイスホールドは、圧縮アイスを含むすべてのアイスをサポートします。
特化型資源ホールドのある艦船への変更点はこちらhereからご覧いただけますが、以下で一部のハイライトをご紹介します:
- ホーダー:30kガスホールドと関連ボーナスを取得する
- クリオス:30kアイスホールドと関連ボーナスを取得する
- プライム:10kアイスホールドと10kガスホールドを取得する
すべての変更点に関する総合的なまとめについては、補足資料 supporting documentをご覧ください。
艦船インダストリーアップデート:6カ月後の補足
10月を迎えて艦船インダストリーメガアップデートが行われて以来半年が経過し、これらの変更点をおさらいするのに最適なタイミングが到来しました。一部のプレイヤーの皆さんから頂いた懸念点に対処するため、以下の変更点changesを追加することになりました。注記:一覧に含まれていない設計図のタイプには変更が加えられておらず、括弧内の数値は以前までの数値を示しています。
注記2:本アップデート配信から半年後、艦船設計図のレビューがもう一度行われる予定です。 ハイライト:
- コア温度レギュレーター:水が2500から1250へ変更
- キャピタルコア温度レギュレーター:最高機能応答ドローンが150から100に変更され、自己調和型パワーコアが150から100に変更
- 高性能ニューロリンク保護セル:遺伝子セーフガードフィルターが200から100に変更
結論
およそ2年前、EVEのエコシステムを強化する旅が始まりました。これは、EVEが活発な30周年を迎えられるように行われたもので、最終的にはEVEが私たちよりも長く継続できることを目標としています。EVEのエコシステムは健全な状態ではなかったため、2年間の不足フェーズはもっともながら困難なものでした。これは、ISKや資源を獲得する際に誰もが財布を引き締め、EVEプレイヤーが利用してきた制度的な知識を完全に揺るがすものでした。今回「New Dawn」アップデートの一環として、私たちが築いてきた基盤をさらに拡張し、再分配フェーズへの完全移行を行うことになりました。ここでは、資源の倍増(および採掘廃棄物の導入)、全採掘船向けのバランス変更、衛星鉱石とガスの圧縮やその他が含まれた大型アップデートも登場します。
これから二週間の間に、今年リリースされた「7月のステータス更新」July Status Updateと類似した「冬のステータスアップデート」を公開し、皆さんにEVEで起こっている内容について詳しくお知らせする機会を設ける予定です。
EVEによる(およそ)19年の工業および採掘の歴史の中でも最大級のアップデートとなるため、その情報量は膨大です。だからこそ、現在はテストサーバーでの配信が行われています。これほどの規模のアップデートであれば、再び見直す必要のあるものが出てくることも必至なため、プレイヤーの皆さんにお目を通して頂くことが非常に重要なのです。そのため前述のように、カプセラの皆さんには変更点をご確認いただき、公式フォーラムスレッドofficial Forum threadで意見交換をしていただきたいと思っています。覚えておいてほしいのは、EVEでこれほどの規模の出来事が起こるということは、その世界に飛び込み、実験し、極めようとする皆さんには、新しいチャンスが待っているということです。