宇宙船にまつわる諸々

カプセラの皆さんへ
EVE Onlineは、ユニークな形でプレイヤーが広大な宇宙を探索し、常に進化を続ける複雑なコミュニティで活動し、「生きている」世界を作り出していくことを可能にするゲームです。その体験の中心にあるのが艦船で、艦船こそがニューエデンにおけるプレイヤーのアイデンティティなのです。
Eve Evolved(進化したEVE)の一環として、最近変更が実施されました。艦船をインベントリの他のアイテムとは一線を画するものにし、表示方法と操作方法が大幅に見直されています。このアップデートは、ビジュアルの改善だけではなく、ユーザビリティを強化し、ゲーム内での艦船の表示を洗練させ、さらに今後の改善のための基盤を作るものです。
単調さを打破するカード
艦船インタラクションの改善と、艦船に相応しいスポットライトを当てるための最初の小さなステップは、ハンガー内での艦船カードの導入でした。このカードの目的は、より多くの情報を全面に押し出すことで、一目で艦船の種類を把握できるようにし、所持している艦船の特性と装備へのより迅速なアクセスを提供することです。

艦船カードの開発中、艦船グループと分類の中枢となる要素が欠けていることが明らかになり、開発を難しいものとしました。艦船の分類を合理化するための改善が必要ですが、これは大規模な取り組みとなるため、今回のアップデートでは対処されていません。ただし、将来的にこれらのシステムを改良することは大きな利点を生むことになるはずです。
艦船カードは特に複雑な機能ではありませんが、艦船インタラクションをより明確にし、使いやすさをもたらすものです。また、インベントリ管理の大部分にまだ改善の余地があるため、ハンガーでのインタラクションのさらなる改善が予定されています。
艦船情報の大幅な見直し
艦船情報ウィンドウは、遥かに大規模なプロジェクトで、大きな挑戦でした。艦船の新しい表示方法をもたらす艦船カードと違い、これはゲームで最も使用されているウィンドウの1つ、つまりEVE Onlineの土台の1つを再構築することだったからです!

最優先事項は、体験を向上させるあらゆる変更を確保しつつ、機能性を維持したままとすることでした。そのためにとられたアプローチは、新しい艦船情報ウィンドウを、まるでメーカーの技術情報パンフレットのようなものに構成し、各艦船がEVEユニバース内でリアルな物理的に存在するオブジェクトであるというコンセプトを強化しました。
20年以上継続的に開発されているゲームが技術的負債を抱えることは避けられないことです。そして艦船情報ウィンドウも例外ではありませんでした。EVE Onlineの開発初期に実装された艦船情報ウィンドウは、これまでに大規模な見直しをされたことがありませんでした。そして時間をかけて新しい機能が追加されていく中で、ウィンドウの構造を維持するのがどんどん難しくなっていったのです。
今回のアップデートの主要な部分は、以前のウィンドウが依存していたさまざまなサービスとコンポーネントの再構成です。最初のステップは、必要なすべての機能をベースクラスに抽出することで、新しいウィンドウをより安定した、メンテナンス可能な基盤の上に構築できるようにすることでした。
予想外の課題の1つは、背景の3Dシーンをレンダリングすることでした。既存のレンダラーは、主に宇宙内のオブジェクトのためにデザインされたものであったため、UI環境にスムーズに統合するために追加の作業が必要になりました。そして、このウィンドウで機能するだけでなく、今後のさらなる3DレンダリングされたUI要素の実現につながるソリューションが開発されました。
その結果、より没入感と機能性の高い艦船情報ウィンドウが実現し、艦船ツリー内、ハンガー、宇宙での艦船の表示が改善されています。
コミュニティの反応
この規模の変更は、当然ながら強い反応を生みます。より声高に意見を表明する人もいれば、興味深いバグ報告を提出してくれた人もいます。一部の特に情熱的な意見にも関わらず、ほとんどのフィードバックはよく考えられた建設的なもので、かなり価値のあるものでした。皆さんのサポートは大いに感謝され、最終バージョンを洗練したものとするために役立ちました。
艦船情報ウィンドウは始まりに過ぎません。開発中、多くのアイデアが内部とコミュニティフィードバックの両方から出されました。例えば、最近追加されたコンパクトモードはそのアイデアの一つです。他にもいくつかの素晴らしいアイデアが出されましたが、これは最初のリリースには含められませんでした。これらのアイデアには、3Dビューのさらなる改善、ワープアニメーションの発動、装備パネルのさらなる改善などが含まれ、今後検討されることになります。新しいフレームワークが実装された今、さらなる改善の導入と開発がより容易になっており、より特化したUI要素にもつながるかもしれません。
搭乗シネマティック
艦船はEVEの体験の中心であり、魂です。艦船は投資、進歩、そしてアイデンティティを表現するものなのです。さまざまな艦船を手に入れ、操縦することを主軸に据えたゲームにおいて、新しい艦船への搭乗は単なるメニュー操作ではなく、エキサイティングな体験であるべきです。ここでの目標は、新しい艦船に初めて乗ることがマイルストーンであるように感じられるようにすることです。満足感と達成感で感情が揺さぶられるものであるべきなのです。
数百種類に及ぶ艦船と複数のハンガータイプが存在する中で、普遍的なソリューションが必要でした。ここでの課題は、各艦船の個別のアニメーションを必要としない、全ての艦船で機能するシステムを作り出すことでした。
これに我々が出した答えは、艦船モデルにアンカーポイントを追加して、カメラがあらかじめ定められた経路をフォローできるようにすることでした。サイズと形状に基づいて艦船をグループ分けすることで、一貫性を維持しつつスムーズな移行が実現されています。
旗艦級戦艦やその他のユニークな形状の艦船などの一部の艦船には、カメラの動きをカスタマイズする必要がありました。しかし、ほとんどの艦船においては、広範なグループ分けに基づくシステムで、各艦船に手作りのシーケンスを用意することなく、シームレスで没入感の高い体験を作り出すことができました。
この機能はゲームプレイに直接影響を与えるものではありませんが、没入感を高め、カプセラと艦船とのつながりを強化します。さらに、ここで築かれた基盤は、将来的によりよりダイナミックなシネマティクスへの扉を開くことになるでしょう。
まだ追加および改善ができる要素は複数あり、これは今までと同じようにEVE Onlineと共に進化していくことになります。そして今、これまで以上に深い没入感を得るためのUIを、将来的に改善するための強固な基盤が出来ているのです。
良き航海を。
o7